• 検索 検索
突撃!体験レポート

教育について

多動性注意欠陥障害(ADHD)と我が子が診断された親にできること

多動性注意欠陥障害(ADHD)と診断される子ども達には、脳の機能に一般とは異なる特性があります。

その特性を知らずに接したり、日常生活を送らせ続けていたりすると、子どもにとっても周囲の人々にとっても困ることが出てきてしまいます。

多動性注意欠陥障害(ADHD)と診断されたとしても、知能に問題がなければ、学校の授業や学習塾で勉強を学ぶことは不可能ではありません。

しかし、特性をよく理解して、学習環境を整えてあげる必要があります。

我が子が多動性注意欠陥障害(ADHD)と診断されたら、ママパパがどのように受け止めればよいのか、子どもにどう接してあげればよいのかをご紹介します。

我が子が多動性注意欠陥障害(ADHD)と診断されたら

我が子が多動性注意欠陥障害(ADHD)と診断されたら、ママパパは困惑と不安でいっぱいになってしまいますよね。

そんなとき、どうすればよいのかをご紹介します。

親は担当医や看護師とよく話し、病気を理解する

多動性注意欠陥障害(ADHD)と診断されたら、その場で担当医や看護師にわからないことを遠慮せずに質問します。

また、障害のことを理解するためのワークショップや親の会、子どもとの接し方を教えてくれる親子療育施設、受けられる行政支援についても、できる限り教えてもらいましょう。

院内に支援センターや療育施設を併設している場合もあります。

 

 

自分たちのメンタルを整える

親として自分たちが混乱している、事実を受け入れるまでに時間がかかると感じたら、夫婦で受けられるカウンセリングなども紹介してもらうと良いでしょう。

専門医の中には「あなたのお子さんでしょう。受け入れて当然です」といった厳しい言葉を、ピシャリとぶつけてくる人もいます。

しかし、専門の医師であっても、我が子が障害を持っていると分かったらショックを受けるものです。

多くの医師は、親がショックを受け、困惑や不安があることを理解してくれます。

医師が話を聞いてくれない場合も、看護師や言語聴覚士、保育士、作業療法士、ソーシャルワーカーなど、発達障害児の専門施設にはさまざまな専門家がいます。

また親の会などに参加することで、同じ立場の人と共感しあえることもあります。

まずは落ち着いて、今わかっている情報を整理しましょう。
 
◆多動性注意欠陥障害(ADHD)という病気のこと

◆我が子がどういうタイプかということ

◆知的な遅れなど、併発している病気の有無

◆我が子とともに受けられる支援や療育訓練のこと

◆自分たち父母はどれくらいショックを受けているか
 
ママパパは、自分たちのメンタルにも心を配ってください。

子どもの成長は無限の可能性を秘めているので、現段階の情報だけで思い詰めなくても大丈夫です。

また「なぜ、どうして、誰のせいで」といった疑問に、答えは出ません。互いにぶつけあい、傷つけあったり、自分を責めたりしないようにしたいですね。

ADHDと診断されたことを保育園や学校に伝える

診断が出たら、保育園や幼稚園、小学校など、今子どもが所属している園・学校にできるだけ早く伝えましょう。

希望的憶測は交えず、今わかっていることを正確に伝え、わからないことは「現段階ではまだわかりません」ときちんと答えてください。

ADHDである我が子を受け入れてくれる体制があるかどうかを確認する

園や学校に伝えたら、我が子を受け入れてくれる体制があるかどうかを確認してみます。

ADHDの度合いや併発している障害によって、子どもに合う体制が変わってきます。
 
・普通学級で今の状態を継続

・普通学級で視覚支援などのサポートをプラス

・普通学級で加配の先生についてもらう

・通級

・特別支援学級(普通学級で受ける授業・活動は個人による)

・特別支援学校への転入
 
このように、さまざまな受け入れ態勢や、受け入れ先があります。

自治体役所の福祉課、児童相談所などに相談してみる

園や学校に伝えるとともに、お住まいの市区町村役所の福祉課や育児支援課、児童相談所や発達障害相談事業所などに相談してみます。

どこに相談すればよいのかわからない場合は、まず市区町村で相談してみましょう。

発達障害相談支援事業所の相談員など、適切な相談相手を紹介してもらえます。

カウンセリングを受ける

ママパパがどうしてもショックから立ち直れなかったり、我が子に当たってしまったりということが続き、メンタル面でつらい状況が続くなら、カウンセリングを受けてみましょう。

良いカウンセラーを見つけることができない場合は、子どもが通っている学校のスクールカウンセラーに話を聞いてもらうことがおすすめです。

市区町村役所で行っている予約制の無料カウンセリングも利用できます。

 

多動性注意欠陥障害(ADHD)という障害について

多動性注意欠陥障害(ADHD)について、簡単にまとめてみました。

まだ診断を受けていないけれど不安を感じている方、何か他の子と違うと感じているけれど、何が違うのかはっきりしない方は、参考にしてみてください。

発達障害の一種

多動性注意欠陥障害(ADHD)は、発達障害の一種です。

発達障害は自閉症スペクトラムをはじめ、多動性注意欠陥障害やアスペルガー症候群、学習障害などさまざまな種類に分けられます。

知的な障害をともなうケースとともなわないケースがあり、多動性注意欠陥障害(ADHD)の場合は人によって異なります。

また知的な障害をともなわない場合でも、学習障害など他の障害を併発しているケースもあるため、専門医である小児精神科医や発達専門医などによる長期的な観察が必要になります。

発達障害はさまざまな種類がありますが、その多くに共通するのが「社会性の問題を抱えている」という点です。

集団行動が苦手だったり、他人の気持ちや周囲の空気をおもんぱかることができなかったり、見通しの立たないことや整理整頓が苦手という特性を持ちます。

社会性の問題は、子どもが社会性を問われるようになる幼稚園入園、小学校入学以降でなければ発現しないことも少なくありません。

知的な障害や言語の遅れなどがないと気づくことが難しくなり、知的・学習障害をともなわない多動性注意欠陥障害(ADHD)の場合、大人になるまで気付かない人もいます。

 

3つの特性がある

多動性注意欠陥障害(ADHD)には、3つの特性があります。
 
1.多動性…落ち着きがない。じっと立つ、じっと座っていることが苦手で、自分の行動のコントロールや、感情と行動のバランスを取ることが難しい

2.衝動性…衝動的な行動や、感情の爆発がおさえられない。

3.不注意(注意欠陥)…注意力が散漫で、集中力が持続しない。もしくは異常な集中で他に注意が向かない。
 
これらの特性について、次項から詳しく解説します。

1.落ち着きがなくじっとしていることが苦手・2.衝動性が強い

多動性注意欠陥障害は、多動性障害や衝動性が強く出るタイプと、注意欠陥障害が強く出るタイプ、両方が発現するタイプに分かれます。

落ち着きがなくじっとしていられず、幼いころは常に走り回り、椅子に座っていられないといった子どもの場合、多動性障害が強く出ていると考えられます。

3.集中力が持続しない

注意欠陥障害が強く出るタイプです。注意力が散漫で忘れ物が多く、約束を守れない、時間に間に合わないといったトラブルが起きやすくなります。

集中力が持続せず、勉強していてもすぐに窓の外が気になってしまう、などのケースです。

逆に興味関心があることには異様なまでの集中力を見せ、呼んでも聞こえない、返事をしないといった特性も見られることがあります。

4.混合型

多動性障害・衝動性と、注意欠陥障害が混ざっている状態です。

多動性障害は年齢とともに落ち着いてくる人が多く、走り回ったり動き回ったりすることが減るケースがよく見られます。

しかし多動性の行動がおさまっていく一方で、下記のような行動が目立つようになる人もいます。
 
・空気を読まない発言を衝動的にしてしまう

・集団の意図を理解せずに自分の衝動を優先して動いてしまう・

・相手の迷惑をかえりみず、ずっとしゃべっている

・作業の優先順位がつけられず、順序だてて効率的に作業をこなすことができない
 
大人になるにつれ、時間を守って行動できない、整理整頓ができない、ケアレスミスがなおらないなどの問題点が浮き彫りになってくることもあります。

我が子が多動性注意欠陥障害(ADHD)かもしれないと感じたら

近年では、ADHDに関するニュースや情報も多く発信されるようになり、たくさんの人々がADHDを知るようになりました。

大人のADHDで悩む人々もおり、ネットでもさまざまなサイトで詳しく紹介されています。

そんな中で、「今まで指摘されたことはないけれど、うちの子ってADHDではないかしら」と感じることもあるかもしれません。

我が子が多動性注意欠陥障害(ADHD)かもしれないと感じたら、どうすればよいのでしょうか。

 

かかりつけの小児科医、学校のスクールカウンセラーに相談してみる

まずは我が子を赤ちゃんの頃から診てくれている、かかりつけの小児科医や、通っている学校のスクールカウンセラーに相談してみましょう。

担任の先生も、授業中の落ち着きのなさや整理整頓や集団行動の苦手さなどを感じているかもしれないので、相談してみると良いでしょう。

もしも多動性注意欠陥障害をはじめ、何らかの発達障害を持っている可能性が高いということになったら、かかりつけの小児科医に専門医への紹介状を書いてもらいます。

小児精神科・小児発達専門医の診察を受ける

小児精神科・小児発達専門医など、専門医がいる専門科は、多くが大学病院や公立病院、総合病院といった大病院にあることが多く、一般のクリニックの紹介状が必要なことが多いでしょう。

また個人クリニックで小児発達が専門というところもありますが、予約でいっぱいということも少なくありません。

そういった場合は、市区町村役所にある福祉課など、子どもの発達を管轄している課に行ってみましょう。

はっきりとした障害や病気の名前は分からなくても、何らかの不安がある場合はどうすればいいのかなど相談に乗ってくれます。

時間がかかることも多く、はっきりとした答えが出るまで親は焦ってしまいますが、子どもはぐんぐん成長して変化していきます。

本格的な診察まで時間がかかるようなら、ADHDであることを見越して、家庭でも子どもの成長をサポートし始めると、子どもも生活しやすくなってきます。

また、知的・学習障害がないのに多動や注意力散漫で勉強ができない場合、多動をおさえるお薬の処方をしてもらうことで集中して勉強できるようになるケースもあります。

お薬の処方は、子どもの体調や医師の資格、考え方、お住まいの地域の条例によっても異なるので、よく相談してみましょう。

家庭で子どもの生活・学習をサポートする

我が子がADHDかもしれない、と感じたら、診察が出るまでの時間を無駄にしないためにも、子どもの成長をサポートしてあげましょう。

ADHDをはじめ発達障害を持つ子ども達が過ごしやすくなるために、親が子どもにできること、学べることはたくさんあります。

【視覚支援】目で見てすべきことを知らせるサポート

発達障害を持つ子に限らず、人間は耳よりも目から入る情報の方が理解しやすいという特性があります。

そのため、駅など街中にはピクトグラムがあふれているのです。

発達障害を持つ子どもは、その傾向がより顕著なので、絵カードなどを活用して毎日のルーティーン(身支度や勉強の段取り)などを指示すると、理解しやすくなります。

【話しかけ方】抽象的な言い回しは通じにくい!ストレートにすべきことを指示

ADHDの子どもは、注意力が散漫で人の話を落ち着いて聞くことが苦手な傾向にあります。

ダラダラと文句を言っても、ほぼ聞いていないと思いましょう。

嫌だから聞き流しているのではなく、特性として耳に入ってこない、理解することが難しいのです。

また「~をしてはダメ」という禁止の言葉は、「ではその代わりに何をすればいいの?」という不安を子どもに与えます。

「~をしましょう」というように、今やってほしい適切な行動を、端的に指示することで、子どもは行動しやすくなります。

【構造化】子どもの気が散らない環境づくり

ADHDの子どもは、注意力が散漫で、嫌いなことに集中できないという特性を持っています。

そのため勉強する環境に、気が散るテレビやタブレット、ゲーム、おもちゃや絵本などがあると、すぐそちらに気を取られてしまいます。

窓などがない壁に向かって机やカウンターを配置し、3方をパーテーションで区切るなどの工夫で、気が散るものが目に入らない場所を作って勉強をさせると良いでしょう。

 

ADHDの子どもにもノビシロがいっぱい!焦らずできることをコツコツ進めよう

多動性注意欠陥障害(ADHD)と診断された子ども達にも、伸びしろはたくさんあります。

適切な支援・サポートをすることで、学習面の伸びがあらわれる子どももいます。

現在、発達系の診療施設はどこも混んでいるので、診断名が分かるまで時間がかかることも少なくありません。

親の目から見て「落ち着きがないな、勉強に集中できないな」と感じたら、まず専門医に紹介状を書いてもらって予約を待ち、その間に子どもが過ごしやすい環境づくりをはじめてみましょう。

  • 2020.2.14
シェアする