• 検索 検索
突撃!体験レポート

教育について

学校に通うことを苦痛に感じる子どもに、親がしてあげられること

子どもにとって、学校はたくさんの友だちと触れ合い、遊び、さまざまなことを学ぶ大切な場所です。

多くの子ども達が、夢とワクワクで胸をいっぱいにして、入学式の日を迎えることでしょう。

しかし、そのワクワクがしぼんでしまう子ども達がたくさんいることを、みなさんもご存じだと思います。

学校に通うことが苦痛に感じられ、親と一緒に登校しなければ学校に行けなかったり、結局保健室で時間を過ごしたり、登校することができなくなってしまう子ども達も少なくありません。

子どもが学校に通うことを苦痛に感じていたり、実際に通うことが難しくなってしまったりしたときに、親はどんなことをしてあげられるのでしょうか。

宇都宮市の例を中心にご紹介していきます。

学校は絶対に通わなければいけない場所ではない

小・中学校は、「義務教育の場」である以上、絶対に行かなければならない場所だと思い込んでいる親御さんは少なくありません。

また、仕事の関係上、保育園を卒業したら日中は小学校に行ってもらわなければ困るというご家庭も多いのが現状です。

しかし学校は、【絶対に行かなければいけない場所】ではありません。

まずは、親と子どもの中にある「学校には、どんな思いをしても通わなくてはならない」という固定観念を壊していきましょう。

「学習する権利」は「絶対に学校へ通う義務」ではない

子どもには、憲法や法律で定められた「学習する権利」があります。学習する権利は、国や行政、保護者などに守られるべきものです。

義務教育は「教育を受けさせる義務」であり、「教育を受けなければならない義務」や「学校に通わなければいけない義務」ではありません。

また「子どもを学校に通わせる」ことも、国や行政、保護者の義務であり、子どもに学校に通わなければならない義務があるわけではありません。

「学校に行きたくない」と言うことは見逃してはいけないサイン

子どもが「学校に行きたくない」と言い出したら、みなさんはどのように反応するでしょうか。

「急に仕事を休めないから学校に行ってくれなければ困る」

「このまま不登校や引きこもりになったら困る」

「病気でもないのに学校を休むなんてとんでもない」

このように感じてしまうかもしれません。

しかし、子どもの中にも、ちゃんと「学校は行かなければならない場所」という意識があります。

行かなければならないと知っていて、親も困ったり怒ったりすると分かっていてもなお、「学校に行きたくない」と言うことは、相当勇気が必要でしょう。

子どもが親に「学校に行きたくない」と言ったら、見逃してはいけないサインです。

「健康にもかかわらず、どうしても学校に行きたくない理由がある」ことを察してあげたいですね。

子どもには自分の身を守る権利もある

子どもには、学習する権利とともに自分の身を守る権利もあります。

学校が子どもにとって安心できる場ではなかったり、居場所を見つけられない場所であったりするならば、行かないという選択肢を採っても良いのです。

逆に言えば、子どもが「学校に行きたくない、行けない」と言い出した場合、学校が子どもにとって安心できず、居場所もない場所になっている可能性があるということになります。

子どもが学校に行きたがらなくなったら、まずは子どもにとって何らかの深刻な理由があるかもしれない可能性を探ってみましょう。

困惑・パニックになっているママパパにまずして欲しいこと

子どもが突然「学校に行きたくない」と言い出したら、多くの親は驚き、焦り、困惑しますよね。

子ども困って悩んでいますが、親も大変動揺します。

そこで、まず困惑してパニックに陥り、どうすればよいのか判らなくなってしまっているママパパにして欲しいことをご紹介します。

頼れる場所はたくさんある!絶望しなくて大丈夫

子どもが学校に行きたくないと言い出したり、学校に実際行かなくなってしまったとき、絶望する必要はありません。

なぜなら、頼れる場所はたくさんあるからです。
 
・学校の担任・養護教諭

・学校のスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー

・育児や教育支援センター

・行政の担当部署や教育委員会

・児童相談所

・放課後等デイサービスやフリースクール
 
これらについては、後ほど「子どもが学校を休み始めたときに親ができること」で詳しくご紹介します。

親は頑張っています!まずは親がメンタルケアをしましょう

親は孤独に抱え込んでしまいがちですが、子どもの問題に関しては、親が子どもを受け止めてあげる必要があります。

 

その準備として、まずは親がメンタルをケアしましょう。

 

夫婦で悩みを共有したり、すぐに担任や保健の先生など信頼できる人に相談してみるなど、とにかく「独り」で悩みを抱え込まないことが大切です。

 

助けてくれる場所、支援してくれるシステムはたくさんあります。まずは落ち着い て、深呼吸できる自分を取り戻しましょう。

 

スクールカウンセリングは親も受けることができますし、各市区町村では、無料で心理カウンセリングを受けられる要予約サービスも行っています。

 

周囲の人がみんな自分を責めているように感じてしまうかもしれません。しかし、そんなことはありません。

 

子どものことで悩み、必死に手探りしているママパパは、とても頑張っている状態です。

 

無理をしすぎないように、自分が頑張っていることを自覚して、自分だけは自分を褒めてあげてくださいね。

仕事で子どもを預けるところがない!という場合は、一緒に保健室登校を試してみよう

仕事をしていて、突然子どもを預ける場所がなく、仕事も休めないというママパパがほとんどではないでしょうか。

 

そんなときは、子どもと一緒に一度学校へ登校し、担任や保健室の養護教諭と話し合って、保健室登校をしてみるという方法もあります。

 

保健室登校で数日様子を見て、その間に学校や行政、支援サービスへの相談を進めてみましょう。

子どもが「学校に行きたくない」と言い出したらしてあげたいこと

子どもが「学校に行きたくない」と言い出したら、どのようなことをしてあげればよいのでしょうか。

慌てず、子どもの心をこれ以上揺さぶることなく対応するために、知っておきたいことをご紹介します。

 

 

理由を聞いても答えてくれることは少ない

子どもに「どうして学校に行きたくないの?」と問いただしても、すんなり答えてくれることはまずありません。
 

・黙って何も答えない
・しくしく泣き続ける
・訊くたびに違うことを答える
・上の空で聞いていない

 
こういった態度で、理由を正直に言うことを避け、はぐらかそうとすることが多いようです。

ポツリ、ポツリと違うことを答えた場合は、子どもの目の届かないところでメモをしておくとよいでしょう。

たとえ訊くたびに違うことを言っていても、その中に真実が紛れていないとも限りません。

親が肝に銘じておきたいのは次の三点です
 
◆理由を訊いても、納得のいく答えがすんなり聞ける可能性はまず少ない

◆理由を言ったとしても、鵜呑みにしない

◆理由を一切言わなかったとしても、しつこく訊いたり責めたりしない
 
そこに注意して、ゆっくり話をしてみましょう。

とにかくその日は休ませて様子を見る

子どもが学校に行きたくないと言ったら、とにかくその日は休ませ、様子を見ます。

仕事の都合がある場合は、病欠と同じ扱いにしてもらうと良いのではないでしょうか。

突然の場合は病欠と同じように対応し、翌日も言い出した場合に備えて、日中子どもが安心して過ごせる場所探しをしておくことをおすすめします。

その方法は後程詳しくご紹介します。

子どもが学校に行くことを渋る間は休ませても大丈夫

子どもをいつまで休ませても大丈夫か、ということも大きな悩みのひとつですね。

不安に感じる方も多いのですが、子どもが学校に行くことを渋っている間は、無理をして行かせなくても大丈夫です。

つまり、子どもが行きたい気持ちを育てられるまで、休ませても構いません。

ただし、それは家の中で無秩序にゲームやSNSをしたり、外に遊びに行かせてもいいということではありません。

できるだけ学校の勉強に遅れないよう、先生と連携をとりつつ勉強を進めておく必要があります。

そして、家でゴロゴロと過ごすのではなく、【学校の代わりに通える場所】を探しましょう。

親は心配しすぎず、子どもを質問攻めにせずに待とう

子どもが学校に行きたくないと言っても、親は「最悪の結果」を想定して不安にならなくても大丈夫です。

学校に行きたくないなら、学校に行かなくても構いません。それに代わる場所はいろいろあるからです。

親は心配しすぎず、子どもを責めたり質問攻めにしたりせずに、子どもの心がほころぶまで待ってあげましょう。

子どもが学校を休み始めたときに親ができること

子どもが学校を休みたいと言い出し、さらに学校を実際に休み始めたら、親は黙って見ていることしかできないわけではありません。

親が積極的に動けること、子どものためにやってあげられることを知っておきましょう。

担任・スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーへの相談

まずは担任の先生に相談してみて、担任の先生が「登校できない子ども」をどう感じているのか、どう扱うタイプの先生なのかを探ってみます。
 

◆もし担任の先生が、子どものペースでゆっくりと寄り添ってくれる先生や、登校できない子どもについて深く勉強している先生なら、信頼関係をさらに強く築いて話し合ってみましょう。

◆万一担任の先生が登校できない子どもへの理解がなく、「とにかく無理にでも引っ張ってきてください。登校さえすればなんとか学校に居させます」というような先生なら、担任への相談はいったんストップし、養護教諭に相談するなどアプローチを変えてみます。

 
それから、いずれのケースでもスクールカウンセラーに相談してみましょう。

スクールカウンセラーは、学校からのお知らせなどで来校日が知らされています。

担任を通したくない場合は、保健の養護教諭などにお願いしても予約を入れることができます。

まずは親だけスクールカウンセラーに会って話をし、カウンセラーと相談しながら子どものカウンセリングも進めていく方法などが一般的です。

また学校によってはスクールソーシャルワーカーという役割のプロもいて、子どもにとってどのような環境を整備することがベストかを、一緒に考えてくれる場合もあります。

育児支援センターなどへの相談

担任やスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーと親が上手にコミュニケーションを取ることができず、信頼関係が築けない場合もあります。

教員もカウンセラーも人間ですし、親は我が子を心配するあまり気持ちが平静ではない状態です。

信頼関係が築けず、うまく相談が進まなくても悩む必要はありません。相性の問題です。

そういった場合は、次の場所を訪ねてみてください。
 
◆県や市区町村の育児支援センター

◆役所の育児・教育系担当部署および教育委員会

◆児童相談所
 
そこで、子どもが学校に通うことを拒否していることや、担任・スクールカウンセラーと相談したけれど良い結果にならなかったことなどを伝え、どうすべきか相談してみましょう。

宇都宮市では土日にも予約を受け付けています。まずは電話予約を入れてみましょう。

▶︎宇都宮市教育センター
▶︎TEL.028-639-4380

フリースクールや放課後等デイサービスを探す

学区内の学校に通えなくなってしまっても、フリースクールや放課後等デイサービスなど、子どもを受け入れてくれる場所はいろいろあります。

フリースクールは、さまざまな理由で学校に通うことが難しくなった子ども達のために提供される場所です。

放課後等デイサービスは、不登校や登校拒否のほか、発達障害などさまざまな理由で学童などを利用できない子ども達が、基本的には放課後に通い、適切な支援を受けられるサービスです。

放課後等デイサービスは放課後だけでなく、登校が難しい子どもの場合午前中から受け入れてくれる施設も数多くあります。

放課後等デイサービスを利用する場合には、自治体から補助金が出ます。そのために市区町村で手続きを踏み、支援サービス受給者証を発行してもらう必要があります。

受給者証は、身体障害者手帳や療育手帳(発達障害・知的障害者の証明手帳)とは全く違うため、発行してもらってもなんらかの障害があるという証明にはなりません。

「支援サービスを利用すると、障害があると認めてしまうことになるのでは」と不安に感じる方も少なくありませんが、そんなことはまったくありません。安心して利用しましょう。

放課後等デイサービスについては、「ノビシロ」にも登録されています。

▶︎放課後デイサービス一覧

どうしても解決しないと感じたら転校もできる!

このままの状態を続けていても、学校に通う日は来ないだろうと感じたり、高校への進学を不安に感じたりする場合などは、思い切って転校することも可能です。

私立学校であれば、経済的・子どもの学力に問題が無く、編入試験にパスすれば入ることができるケースが多いようです。

学区外の公立学校に通う場合には、教育委員会との協議が必要になります。市区町村によっては転校に対して厳しく、なかなか許可が下りないこともあります。

 

 

しかし、これまでに関わってきたカウンセラーやソーシャルワーカー、医師や先生方などとも話を続けながら、親子で見学などもして、より子どもに合う学校を探してみましょう。

子どもがみずから学校に行きたくない理由を話してくれることを待つ

子どもが学校に行きたくない理由については、やはり子どもみずからが話してくれるまで待つことをおすすめします。

また、その理由が大人にとって「えー!くだらない…」と思うことでも、意見は不要です。

ただ、話をきちんと聞き、「つらかったんだね、嫌だったんだね」と共感して、子どものつらい気持ちを受け止めてあげましょう。

子どもが学校に行けなくなってしまう理由

子どもが学校に行けなくなってしまうとき、どんな理由が隠れているのでしょうか。

子どもによってその理由は十人十色ですが、よく見られる理由、多い理由にしぼってご紹介します。

いじめ

もっともよく耳にする理由として、やはり「いじめ」が挙げられます。

いじめはクラス全員対1になってしまう場合もありますし、物を隠されたり壊されたりするなど、物理的な攻撃をされる場合もあります。

しかし無視される、クスクスと悪口らしきものをささやかれるなど、精神的に追い詰める、周囲からは分かりにくい攻撃で傷つく子どももいます。

被害児によっても、いじめに対して敏感な子と、あまり気にしない子がいますが、敏感な子どもが「気にしすぎ」なわけではありません。

その子にとって、今の状況が学校に行けないほどつらいのであれば、いじめの規模や軽重は関係ないのです。

将来的には「それくらいの人間関係の衝突はどこでもある」ことを学ばなければならない時が来るでしょう。

しかし、子どもの柔らかい心が傷つくと、自己肯定感の欠如などにつながる可能性があります。

あくまでも、「我が子がどれほどつらい思いをしているか」を基準に考えましょう。

居場所を作ることができない

学校に自分の居場所を作ることができない、というケースもあります。

友だちを作りにくく、先生ともうまくコミュニケーションが取れないと、教室内に自分の居場所を見つけることができなくなってしまいます。

あからさまないじめはなくても、「何人かでまとまって組を作って」と先生が言ったときに1人だけ残ってしまう、というような状態です。

女の子は「特別な仲良し」や「グループ」を作りたがる傾向にあるため、より顕著なようです。

感覚が過敏で学校の環境になじめない

感覚が非常に敏感で、感受性が強い子どもは、学校の環境になじめなかったり、場所見知り・人見知りが両方発動してしまったりすることもあります。

学校のトイレや給食のにおいが不快だったり、先生に突然指名される緊張感に耐えられなかったり、廊下の薄暗さが怖かったり、いろいろなトリガーが存在します。

ひとつひとつは小さなことでも、学校に居る時間中ずっと不快感を抱えていることは、非常につらい状態です。

さらに不慣れな場所が苦手な「場所見知り」、不慣れな人が苦手な「人見知り」も持っていると、同級生や先生とも馴染めず、孤立してしまう可能性があります。

 

 

先生や上級生が怖い

幼稚園やこども園が自由で静かな環境だったり、自宅が穏やかな環境だったりする場合、先生の大声や、5、6年生の男の子が大声で怒鳴りあって遊ぶ声に恐怖を感じる子どももいます。

感覚が敏感な子どもや、気持ちが優しい子どもなど、自分が怒鳴られたわけではなくても恐怖ですくんでしまうこともあるのです。

発達障害などでコミュニケーションがうまくいかない

知的に問題がないアスペルガー症候群やADHDなどの発達障害が隠れていて、家族も自分も気づいていなかった場合、学校生活で急に周囲との摩擦が生じることがあります。

発達障害は社会性の障害とも呼ばれ、他人との関係性やコミュニケーションがうまく構築できない特性をもっています。

また読字障害や計算に関する障害など、学習障害を持っていた場合、努力しても勉強についていけず、叱られることが苦痛になってしまうこともあります。

そのため、友だちとうまくやっていけなかったり、先生をなぜかいつも怒らせたりするなどのトラブルを起こしやすく、学校生活がつらくなってしまうのです。

学校が苦手でもさまざまな支援が待っている!まずは抱え込まずに相談を

学校が苦手に感じてしまう子どもや、通うことがとても苦痛になっている子ども達を、泣かせてまで無理に通わせる必要はありません。

周囲の人は泣きわめく子どもを見て「可哀想に」と言いますよね。

確かに、当事者である子どもは、とてもつらい思いをしています。

しかし善意から発せられた言葉でも、「可哀想に」という言葉で一番傷つけられるのは、親です

子どもがつらい思いをしているとき、親もたくさん傷つき、傷つけられます。本当に苦しいことでしょう。

学校ではない場所を選んだり、受け止め、受け入れてくれる場所があることを知って、少しでも多くのママ・パパと子ども達が、苦しさから解放されることを願っています。

 

  • 2020.2.12
シェアする