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突撃!体験レポート

教育について

勉強が苦手で嫌いな子どもと勉強が得意な子どもは何が違うの?

勉強がどうしても苦手で嫌い、という子どもはいつの時代も一定数存在します。ではなぜ勉強ができなくなってしまうのでしょうか。

勉強が苦手・勉強が嫌いな子どもの気持ち

勉強が苦手で嫌いな子ども、勉強ができない子どもたちは、勉強に対してどんな気持ちを抱いているのでしょうか。まずはそこから詳しく見ていきましょう。

勉強ができないことと勉強が嫌いな気持ちは同じではない

勉強ができない子どもに対して、大人は「勉強が嫌い」「勉強が苦手」と混同してしまいがちです。混同している子どもも少なくありません。しかし、「勉強ができない」ということと、「勉強が嫌い・苦手」ということはちょっと違います。

勉強ができないことに対して、子どもはまず「なぜ自分は勉強ができないのだろう」という疑問を抱きます。 

 

・いつから勉強がわからなくなったのだろう

・どこからつまずいてしまったのだろう

・みんなと同じ授業を受けているのに、どうして自分だけ理解できないのだろう

 

こうした疑問に対して答えを見つけられる子どもはほとんどいないでしょう。また親や教師も、よほどその子どもの学びに寄り添っていなければ、答えてあげられないでしょう。

結局理由がわからないため、勉強ができない事実は子どもにとって理不尽な劣等感につながっていってしまうのです。

 

子どもの中で勉強がつらく苦しい「嫌なもの」に変わるとき

また、勉強ができないことで子ども達はさまざまな「嫌な体験」をすることになります。

 

・テストでバツばかりが並び、低い点数がつけられる

・授業中に挙手できない

・授業中に指名されても答えられない

・宿題に時間がかかり遊ぶ時間がなくなる

・親に「なんでこんな点を取ったの」と叱られる

・教師に「ちゃんと授業を聞いていないからだ」と叱られる

 

このような嫌な体験を積むと、子ども達は自分が教師や親、ひいては学校や勉強そのものから【否定】されたような気持ちになります。

自分を否定されることが重なると、子どもの持つ【自己肯定感】はどんどん傷つけられていきます。それに反比例するように劣等感や反抗心が強くなっていき、結果として勉強に嫌悪感や恐怖心を抱くようになってしまうのです。

またきょうだいや友人で勉強ができる子と比較されると、「親は勉強ができない自分に価値を見出してくれない」と思い込むようになる可能性もあります。ひどくなると勉強ができないことで、家庭にも学校にも居場所がないと感じるようになってしまいます。

こうした経験を経て、子どもにとって勉強は、努力しても報われないばかりか、つらくて苦しい気持ちを自分に与える「嫌なもの」になっていくのです。

勉強ができない子どもに対して親がしてはいけないこと

勉強ができない子どもに対して、親がしてあげられる最初のことは「あなたは勉強ができない子どもだ」と決めつけないことです。

子どもは親を無条件に愛しています。思春期になると親の人間らしさに気づいて反抗するようになりますが、小さなころは親を「大人ですごい人」だと思ってくれています。

そんな親から、「勉強ができない」という、たったひとつのつまずきで自分を否定されてしまったら、子どもはどんな気持ちになるでしょうか。想像するだけでもつらい気持ちですよね。

テストでひどい点を取ってきても、掛け算がなかなか覚えられなくても、それはちょっとした「つまずき」に過ぎないかもしれません。ちょっとつまずいただけで、次からは力強く歩み始めるかもしれません。

それなのに、親がつまずきをあげつらい、子どもを否定することで、そこからの歩みをくじいてしまう可能性があるのです。それはとても恐ろしいことですね。

我が子が「勉強ができないのではないか」と気づいても、そのことで子どもを否定することはやめましょう。

勉強が苦手で嫌いな子どもの特徴

勉強ができない子どもや苦手な子、嫌いな子どもにはどんな特徴があるのでしょうか。勉強が得意で好き、という子どもと何が違うのかチェックしてみましょう。
 

自分が今なにを学んでいるのか把握していない

教科書を開くと、いくつもの単元に分かれています。たとえば理科なら「春のいきもの」や「太陽・月のうごき」などの大きなタイトルがついていて、さらに細かなタイトルに分かれています。

 勉強が苦手な子どもは、こうした単元の意味するところを理解できていないことがほとんどです。つまり、自分が今何について学び、それがこれまで学んできたこととどう結びつくのかを理解していないのです。

その結果、「何がわからないのかわからない」「聞いていてもわからないから授業中ぼーっとしてしまう」という状態になり、ますます理解が遠のいてしまいます。

知的好奇心と勉強がつながっていない

子どもには知的好奇心が多少なりとも備わっています。電車が好きな子や天体が好きな子、恐竜が好きな子、ゲームが好きな子など、さまざまな知識欲を持っています。 

勉強が苦手な子どもの場合、こうした知的好奇心と勉強がうまくリンクできない傾向にあります。たとえば植物が好きな子は理科の生物だけは得意だけれど、他のことはまったく興味関心がない、という状態です。

なにかひとつ好きなことがあれば、その知識はいくつもの世界とリンクして深い層を成していることに気づき、「もっと知りたい」「もっと深いところまで理解したい」という意欲がわく子どももいます。勉強が嫌いな子どもは、そうした学問同士のリンクが行われず、意欲がわきにくいのです。 

勉強が苦手な子どもの常套句となっているのが「方程式とか化学式とか生きていくのに何の役に立つの?」という言葉です。 

広く深い視野で学問を見れば、さまざまな知識はつながりあっていることがわかります。しかし子どもにそれを理解させるのはかなり難しいことです。そのため、勉強が苦手な多くの子ども達が、今学んでいることに意味を見いだせていないのです。

自分のポテンシャルを把握していない

勉強が苦手な子どもは、自分のポテンシャルを正確に把握できていない傾向にあります。そしてそれは2つにパターン化できます。 

【自分は本当は頭が良いと思っているタイプ】

勉強が苦手だけれど、それは今の日本の教育と自分がマッチングしていないだけで、本来自分は頭が良く、いつかみんなから認められると思い込んでいるタイプです。勉強の出来と頭の良さは必ずしも関係しません。しかし頭が良いと思い込んで努力をしなければ、結局認められることはないでしょう。そのことを理解していないタイプです。

【自分はそもそも頭が悪いから何をやっても無駄だと思っているタイプ】

勉強が苦手なのは、自分がそもそも勉強ができる能力を持たずに生まれてきたからで、勉強をしたところで身につかないと思い込んでいるタイプです。やはり努力をおこたる傾向にあるので、伸び悩んでしまいます。また最初から「頭が悪い」と自分にさじを投げているため、忠告に耳を貸さない傾向もあります。

客観的に自分の見通しを立てることが苦手

夏休みの宿題や定期考査の勉強など、学習にはコツコツとノルマを達成していかなければならないこともあります。

しかし勉強が苦手な子どもは、自分のスキルやポテンシャルをきちんと整理できていないため、自分のスキルと残された時間を天秤にかけ、どれくらいのペースで進めればゴールにたどり着けるかが把握できないことが少なくありません。 

またどんなに苦手な学習でも、自分の目標とする職業に就くため、大学に入るためにはこなさなければなりません。しかし客観的に見通しが立てられない子どもは、そのことを受け入れられず、いつまでもヤル気のスイッチが見つからないのです。

論理的にものごとを考えられず、効率よく動けない

勉強が苦手な子どもの中には、自分の考えを頭の中で論理的に整理し、まずは自分が理解してから、相手にもわかるように説明する能力が不足している場合が多く見られます。 

自分の考えを他人に話すときも、時系列がゴチャゴチャになってしまったり、主語と述語がばらばらになって結論までたどりつけなかったり、ということもよくあります。

また「宿題AとBと自主学習を2時間で終わらせる」といったミッションが与えられたとき、「得意なAからやって苦手なBをやり、Bでできなかった問題を中心に自主学習を埋めよう」というように、効率的なやり方を見出すことができません。 

そのため宿題Aに飽きたらBに移ってみたり、結局集中できずにAに戻ってマス目を間違えたり、自主学習自体を忘れたりと、今日のノルマを完遂できないことが多くなります。

勉強のやり方が分かっていない

勉強には近道はありません。しかし効率的な方法はあります。逆に「そんなこと続けていても力はつかないよ」という無駄な方法もあります。どんなに頑張っても実力に結びつかない子どもの場合、勉強のやり方がわかっておらず、方法が間違っているのです。

 

 【伸び悩む勉強方法】

・授業中は板書に夢中で先生の話が耳に入ってこない

・家庭学習は机に向かった時間で努力をはかり、実質やった量や質を考えない

・目標をきめないままダラダラやる

・理解できているところ・わからないところを明確化せずにやみくもにやる

・「なぜこうなるのか」を自分で考えず答えを丸暗記する

・読むだけで書かない

・問題集は一度しか解かず、繰り返さない

・徹夜の一夜漬け・朝漬け

 

 上記のような勉強方法では、まず地力はつきません。

勉強ができる子どもの特徴

では、逆に勉強ができる子どもはどんな学習方法で勉強していて、どんな生活習慣を送っているのでしょうか。

授業中に集中して先生の話を理解する

勉強ができる子どもは、授業中に1対1の会話のように先生の話を集中して聞き、そこから要点だけを抽出してノートに書き込みます。授業中の集中力が非常に高く、興味を持って話を聞くことができるのです。

 逆に勉強ができない子どもは板書に夢中になり、先生の話を聞き逃してしまい、後からノートを見てもわからない、ということが多いのです。

自分ができること、できないことを理解し、苦手に立ち向かう勇気がある

勉強ができる子どもでも、得意な科目とあまり得意ではない科目があります。しかしあまり点数にデコボコが生じないのは、不得意な科目の中でも何ができて、何ができないのかをきちんと把握しているからです。

不得意な科目だとつい勉強が後回しになりがちです。しかし失敗したテストやできなかった問題から目をそらさず、何度も繰り返し解いてみることで、苦手なポイントをみずから見つける勇気をもっているのです。

 

意味を見出しにくい学問も目標を立てることでモチベーションを落とさない

子どもは苦手な勉強に対して「こんなこと勉強したって、大人になっても絶対役に立たない」と感じます。大人でも、漢文や化学式、二次関数など「あの勉強って今何の役に立っているのかな?」と思うことはありますよね。

 実際は、古文や漢文などは教養として人生を豊かにする知識です。科学や数学などは効率的で論理的な考え方や、結論を確実に伝える話し方のスキルにつながります。でも勉強をしている子ども達は、そんなことは実感できません。

 勉強が得意な子どもは、こうした意味を見出しにくい学問も、「絶対に10位以内に入る」「90点を取る」など自分なりの目標を立てて、モチベーションを落とさず勉強することを知っています。「いずれあの大学に入りたいから、今から頑張る」という長い目標を追い続けられる子どももいます。

自分のスイッチの入れ方を知っている

勉強ができる子どもは、自分の性格をかなりしっかり捉えています。

 「自分は負けず嫌いだ」

「自分はできない自分を許さないタイプだ」

「自分はペナルティがものすごく面倒くさい人間だ」

 

上記のように、自分自身のウィークポイントを知っています。そのため「他人に負けたくない」「自分に負けたくない」「何が何でもペナルティを回避してやる」というように、自分をあおるスイッチの入れ方を知っているのです。

勉強が得意な子どもは自分を理解する勇気を持っている

勉強が得意な子ども達に多く見られる特徴は、「自分を客観的に理解する」能力に長けているという点です。

 逆に、勉強が苦手な子どもは自分の置かれている状況や、やらなければならないこと、苦手なものから目をそらしがちです。

 簡単に言えば、「返ってきたテストをもう一度必ず解きなおすか、くしゃくしゃに丸めてしまうか」の違いです。

 

 次回のコラムでは、どうしても勉強が苦手な子ども、嫌いな子どもが少しでも授業や学習に興味が持てるようになる方法について、考えてみたいと思います。

勉強が苦手で嫌いな子どもに勉強を少しでも好きになってもらうコツ

 

  • 2019.10.15
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