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突撃!体験レポート

教育について

【習い事はいつから?】三歳神話はウソ?習い事を始めるタイミング

子どもにどんな習い事をさせるか、いつから習い事をスタートするかなど、小さなお子さんのいる家庭では、気になるテーマですね。これまでにも、習い事についてはさまざまな意見が交わされ、議論が行われてきました。では、現在はどんな習い事が人気で、いつごろからスタートすればよいと考えられているのでしょうか。

三歳神話と習い事の関係

子どもに習い事をさせている家庭で調査してみると、最も多いのが3歳からスタートした、という例と言われています。

 

3歳から、また3歳までに習い事を始める子どもはどれくらいいるの?

3歳からスタートした家庭は20%程度と言われています。3歳というと幼稚園に入園する時期ですね。まだおむつが取れていない子も少なくありません。

また3歳というと、まだ社会性がしっかり形成される前の段階です。家の中でパパとママとの関係性は構築できても、外でお友達と仲良く遊べる時期には少し早い年齢なのです。お友達と一緒に遊んでいるように見えて、実は各々が好きなことをしている、ということも多い時期です。

3歳から習い事を始める子どもは20%程度いるとされていますが、その前0歳から2歳の間にスタートしている子供も3割を超えます。合わせれば5割の子ども達が、3歳までに習い事をスタートしているのです。

その中でも3歳に始める子どもが最も多いとされ、「3歳」に特別な意味を感じている親御さんが多いと思われます。

例えば「幼稚園など集団生活をスタートさせる前に、少しでも子どもや先生同士の触れ合いに慣らしておきたい」という理由で始めさせる家庭もあるでしょう。

しかし、多くの親御さんの中は「三歳神話」を気にして「とにかく3歳までに何か習わせなければ」と感じているのではないでしょうか。では、今でもよく耳にする「3歳神話」とは、どんなものなのなのでしょうか。

三歳神話とは母親が主体となった育児を推奨する育児方法

三歳神話は、もとは三歳児神話と呼ばれていました。これは、イギリスのとある精神医学者が、「3歳ころまでは母親が育児に専念した方が、幼児の心身の発達のためによい」という報告書を発表したことに端を発すると言われています。

実はこの報告書は、今から70年近く昔の1951年のことなのです。しかも、イギリスの精神医学者は「養護施設で両親の愛情を受けることなく育っている乳幼児の発達が遅れがちなことの理由」を研究しており、その結果「母性的な養育の欠如」という結論を得たと言われています。

その結果、まだ父親が働き母親は専業主婦というスタイルが一般的だった日本にもすんなりと取り入れられ、「子どもは3歳までは母親が育児に専念した方が良い」という考え方が定着することにつながったと考えられています。

70年も昔の養護施設は、今のホスピタリティーとは比べものにならなかったことが容易に想像できます。また社会も大きく変化し、日本では女性が結婚後や出産後も仕事を続けることがごく当たり前になってきました。

また三歳児神話は「子どもの成長において、特に脳の発達において3歳までの時期が非常に大切である」という説も含んでいます。

確かに3歳までの子どもは、その時期に視覚や聴覚など5感を著しく発達させ、言語によるコミュニケーションや、立って歩く、走るといった身体の動かし方を学びます。その点で、成長における非常に重要な時期であるという説は間違ってはいません。

しかし「3歳までの発達は非常に重要である」という説が、「3歳までにあらゆる可能性の芽を育んでおかなければ、将来身につかない」といった、行き過ぎた考え方に発展し、広まってしまっているという現状もあります。

三歳神話はもう古い!働くママの子どももスクスク育ちます

結論から言えば、三歳児神話、三歳神話はもう古い考え方と言わざるを得ません。アメリカでは、実際に1万人いじょうの子どもを対象に調査をした結果、「2歳以前に母親が職場復帰し、保育園などでの養育を余儀なくされた場合でも、5歳時点の発達において関連は認められなかった」ということです。

つまり、母親が働き、そのために3歳までの子どものお世話を保育園などにゆだねたとしても、そのことが子どもの発達に悪影響を与えるとは限らない、ということです。

確かに3歳までの子どもには、周囲からの「愛情のシャワー」が必要不可欠です。大昔の調査では、「母親にもともと備わっている母性愛」が必要だと言われていたそうですが、今ではその考え方も古いとされています。

母親にはもともと母性愛が備わっていると言われてきましたが、それは女性が「産む性として出産・授乳能力を備えていること」が、そのまま「我が子を無条件に愛し、我が子のためにすべてを犠牲にして育児すること」にすり替えられてしまっているのではないでしょうか。

母親であるまえに、女性は個性を持った一人の「人間」です。強いバイタリティをもって仕事に専念したいと考えたり、子どもには働く自分の姿を見せたいと考えたりする女性もたくさん存在することは当然です。

「男性は育児に関係なく仕事を継続する」ことが普通で、「女性は赤ちゃんへの愛情のために仕事をある程度犠牲にするのは当たり前」という考え方は、やはり偏っていると感じられますよね。

母親だけでなく周囲の人々みんなで育児に関わることが大切

女性によっては、仕事に復帰したいのにできないイライラを育児シーンにぶつけてしまうこともあるでしょう。経済面で仕事を始めたいのに許されない焦りで、育児に愛情を感じられないこともあると思います。それでは、ママにとっても赤ちゃんにとっても、家庭は「愛にあふれた安全で平和な場所」ではなくなってしまいます。

子ども達に必要なのは、愛情のシャワーですが、それは必ずしも「母親からの母性愛」である必要はないと考えられるようになってきました。父親をはじめ、祖父母や親族、地域の人々、保育士など、周囲の人々から愛情をたっぷり受ければ大丈夫と言われているのです。

 

子ども達は、3歳までに周囲のさまざまな人々から愛情をたっぷり浴びることで、安全な環境で暮らしているという安心感や、自己肯定感、チャレンジ精神など、今後自分で自分を守るためのメンタルの基盤を築いていきます。

母親の愛情だけに責任を押し付けるのではなく、健全で安全な環境を整え、周囲の人々みんなで子どもを愛し育てていくという風潮に、社会全体が変わっていくことが大切ということですね。

習い事と三歳神話はほとんど関係なし

子どもの脳は、3歳までに8割が形成されるというのが、現代の脳科学の常識となっています。そのため、3歳までにたくさん習い事をさせることで、めきめきと発達する子どもの脳に刺激を与え、その先もぐんぐん伸びるという考え方は、今も大きな影響を持っているようです。

この「3歳までにたくさん刺激を与えると能力の高い子どもに育つ」という考え方も、三歳児神話がもたらした影響のひとつと言えるでしょう。

実際に3歳までに脳が著しく発達するため、こういった考えが根付いてしまったほか、幼児教室などが「教育における三歳児神話」を利用することでますます広がったと考えられます。

子どもに習い事をさせている家庭の多くで3歳までに習い事をスタートしており、実に全体の7割以上の家庭で、4歳までには何らかの習い事をスタートさせている理由のひとつは、「教育における三歳児神話」でしょう。

しかし実際には、何歳から習い事を始めれば「高い能力が身につく」「プロになれる」ということはない、というのが経験者の多くが感じていることのようです。

ピアノなどの楽器は、そもそも3~4歳にならなければ教室側が受け入れてくれないケースも多く、集団行動が必要なバレエや危険が伴う体操教室なども、ある程度の年齢に達していなければ受け入れが難しいでしょう。

また、世界で活躍する錦織圭選手が初めてテニスに触れたのは5歳、石川遼選手が初めてゴルフに触れたのは6歳と言われています。日本人ジャズピアニストとしてブルーノートでも成功をおさめている上原ひろみさんがピアノを習い始めたのは6歳だそうです。高嶋ちさ子さんがヴァイオリンを始めたのも6歳なんですよ。

全日本女子の監督として脚光を浴びた中田久美さんがバレーを始めたのは、なんと中学生のころだったとか。スキマスイッチのピアノ担当、常田真太郎さんは高校生からピアノを始めています。一流のプロとして活躍する人々が、みな3歳までにその世界に触れているかというと、決してそうではないのです。

3歳までにしておいた方が良いこと

3歳までに脳の機能の8割が形成されると言われていますが、では3歳までにしてあげた方が良いことは、具体的にどんなことなのでしょうか。

平和な家庭、環境で育てる

子どもにとって、家庭や保育園など、長時間過ごす場所は「安心して受け止め、受け入れてくれる場所」であることがとても重要です。

例えば常に家族が喧嘩をしていて、平常なコミュニケーションが行われていない家庭環境では、子どもの中に「自分にはいつでも安心して帰れるホームがある」という安心感が育ちません。

夫婦仲が非常に悪かったり、家庭内暴力があったりして、ママの心が健康な状態ではない場合も、子どもは安心して過ごすことができません。ママが常に怯えていたり、イライラして子どもに優しく接することができなかったりという状態だと、子どももその空気を敏感に察します。

保育園などの質も重要です。保育士の先生方が子どもたちに愛情をもって接してくれたり、きちんと目を見て話しをしてくれるような園だと、子ども達も愛情を感じて過ごすことができるでしょう。しかしそうではない保育園が残念ながら存在することは、ニュースなどでもご存知だと思います。園選びは見学も含め、慎重に行いたいですね。

できれば夫婦はよく話し合い、互いの理解を深めて「喧嘩」ではなく意見を伝え合うようにし、家庭の中で過激な言い争いやだんまりの冷戦状態を続けないようにしたいものです。

また、ひとり親家庭であまり余裕がないという場合は、できるだけ周囲の人にも助けを求め、家事・炊事などは上手に手を抜いて、子どもと過ごすお風呂タイムや寝かしつけタイム、休日などを大切に過ごすように工夫してみましょう。

愛情を言葉と身体、両面で伝えよう

子どもと接する時、「本当に可愛い」「大好きよ」「上手だね」「きっとできるよ」「大丈夫、もう一度チャレンジしてみよう」といった、愛情に満ちた言葉や、前向きになれる言葉をたくさんかけてあげましょう。

また積極的に「抱っこの時間」を設けて、子どもを膝に乗せておなかとおなかを合わせながら子どもの話を聞いてあげる時間を持ちたいですね。その時に「すごいね」「おもしろいね」など、肯定的な相槌を打ってあげると、子どもは「伝えること」に自信を持てるようになります。

絵本や音楽、外遊びなどいろいろな経験をさせよう

親が主体になっても良いので、絵本を読んであげたり、親の好きな音楽をかけたり、実際の演奏を聴きに行ったり、外遊びや水遊びなどをたくさんするなど、5感をたくさん刺激する経験をたくさんさせてあげましょう。

 

 

絵本をたくさん読んであげると、もどかしくなった子どもは自分で絵本を選び、開いて眺めるようになります。音楽にたくさん触れた子どもは、自分でもおもちゃの楽器を演奏してみたり、リビングでミニリサイタルを開いたり、いろいろなことを始めるようになります。

最初は平らな場所しか走れなかった子も、芝生の斜面を上り下りしたり、芝生スキーができるようになることもあるでしょう。こうした「楽しい!面白い!」という感情と結びついたさまざまな経験が、子どもの感性や感受性、好奇心を育てていきます。

習い事のより良いスタート時期は子どもが教えてくれる

これまでのお話を総合すると、3歳までに習い事をさせることは早すぎる、と思われたかもしれません。しかし、子ども自身が興味を持って「やりたい!」と思ったことなら、体験させてみましょう。

3歳までに習い事をさせるメリット

3歳までに習い事をさせることには、子どもが習い事を「勉強」や「練習」と認識し、苦手意識を持つ前に「楽しく」続けられるというメリットがあります。

また幼稚園など集団生活に入る前に、習い事である程度家族以外の大人や、同年代の子ども達と触れ合うことで、社会経験を積むこともできます。

習い事を始めるタイミングは「子どもがやりたいと強く感じた」時

習い事を始めるタイミングは、3歳でも小学生になっても、中学生以上になっても、子ども本人が体験したり、本物に出会ったりして「自分もやってみたい。自分もできるようになりたい」と強く願った時でしょう。

始めのうち、何をさせればよいか分からない時期は、子どもといろいろな体験をしてみて、子どもが「やりたい」と言ったことをさせてみましょう。

実際にやってみると「合う・合わない」が分かってきます。合うものは自然と努力をし、練習して「うまくなろう」と挫折しながらも頑張れるものです。親がある程度後押しし、励ましてあげることで自分の世界を広げていくことができるでしょう。

しかし、始めたものの2~3回目で嫌になってしまった、練習が続かない、努力できないものもあります。そんな習い事は根本的に「合わない」か、まだ時期が早すぎた可能性があります。無理に「やり続けることが大切」と続けさせるのではなく、きっぱりやめて別の可能性を探すこともおすすめです。

大切なのは親のエゴで無理強いをさせないこと

習い事で大切なことは「無理強いをさせない」ということです。

親が「やらせたい」と思う気持ちには、いろいろな“不純物”が混ざっていることもあります。

 

・周囲のママ友がさせているのでさせたい

・お受験のためにやらせたい

・自分がやりたかったことなので子どもにさせたい

・自分もやっていたことなので子どもにもさせたい

・子どもが生まれたらさせることが夢だった

 

これらは、親の「夢」のようにも見えますが、親の「エゴ」とも言えます。子どもが嫌がることを「やった方がいいから」と気持ちをねじ伏せて習わせても、子どもには「嫌なことをパパ、ママが無理やりやらせた」という記憶しか残らない可能性が高いでしょう。

最悪だと、習い事自体を嫌になってしまう可能性もあります。中には子どもが1週間に1日も休めないほど習い事を詰め込む家庭もありますが、それはやらせすぎですね。

子どもは、親の思い通りに育つわけではありません。親のエゴのために子どもの可能性をつぶしてしまわないように、子どもの好奇心、興味を自由に伸ばしてあげましょう。

子どもの習い事は3歳までじゃなくてもOK!始め時は子どもに任せて

子どもの習い事は、3歳までに始めなくても大丈夫です。習い事でしか子どもの可能性が育たないわけではありません。絵本や遊び、愛情のキャッチボールの中で、子どもは好奇心や興味、向上心や自己肯定感など、さまざまな可能性の芽を育てます。

そしてその中でさまざまな体験に触れさせる過程で、「やりたい!頑張りたい!」というものに出会えるでしょう。それが習い事の始め時と言えるのではないでしょうか。子どもの「面白そう、やってみたい!」という気持ちを信じてみましょう。

  • 2019.1.24
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